それでは続きを読む、から感想です。
「完璧すぎて可愛げがない」と婚約者の王子に隣国パルナコルタへ売られたフィリア。
そこで魔物の大量発生が起きるものの、周囲と協力し見事対処してみせる!
結果、パルナコルタだけでなく、故郷を含めた大陸全土を窮地から救うことに成功する。
ようやくフィリアのもとにも平和が訪れたかと思いきや、今度は魔力を持つ女性が突然姿を消す“神隠し事件”が発生!?
しかし、なにも手がかりはなく被害者は増えていくばかり……。
そんな折、フィリアたちの前に現れたのはエルザと名乗る退魔師。エルザ曰く“神隠し事件”の犯人は“悪魔”であり、その真の狙いはフィリアだという。
くわえて彼らには聖女の力が効かないため、フィリアの護衛にやってきたと言うエルザ。
今まで対峙したことのない未知の存在で対処法もない悪魔に対し、「完璧すぎる」聖女フィリアはどう立ち向かうのか――!?(あらすじより引用)
評価:★★★★★☆☆☆☆☆(5/10)
簡潔な感想
前の巻で(個人的に)欲しかった要素があんまりなくて、
めちゃくちゃ新しいもので押しつぶされた感じだった……。
いや作者さんの書きたかったものと
浅田の求めていたものが違っていただけなんですよね。
前の巻では、主人公よりむしろ妹の行動描写が多かった。
だから今回は主人公にめっちゃ頑張ってもらいたかったし、
殿下とロマンスを思いっきりしてほしかった。
でも何かそういうのが少なくて、そこが残念だった感じですね。
サミット……
今回、神隠し事件解決の為に聖女たちによるサミットが開かれることになります。
やっぱり最近のラノベにおける聖女って「職業」なんですよね。
RPGの「回復者(ヒーラー)」みたいな感覚でポンポンいらっしゃる。
そしてそんな彼女たちがサミットで集合です。
浅田的に、サミットみたいな「〇〇集合」系展開あまり好きじゃない。
理由としては、「グダグダになることが多い」から。
この人は〇〇で、あの人は××~……みたいな文章が続いて、
話が上手く進まないってことに陥りがち(と浅田は思っている)。
でもこの作品ではそういう描写がなかったから良かった。
前の巻で出てきた子と、新しく出てきた高飛車っぽい女性。
この人たち中心で進んでたからグダグダになっていなかったので、
ここは本当に安心しました。
勝手に安心しました。はい。
そして新しく登場した高飛車っぽい聖女さん。
彼女、「フィリアの強さを誇示する為のかませ犬」にならず、
「行動力、勢いの良さを持った強い女性」で居たのがすごい。
一人で抱えがちなフィリアに強く意見していた所とかが、
めちゃくちゃ見てて安心しました。
ここも浅田が勝手に安心しました。
事件の全貌があっさり判明した?
さてここまで安心し続けていた浅田ですが、
ここから不安というかちょっとよろしくなかった部分に入ります。
今回取り上げられた「神隠し事件」。
魔力を持つ女性が次々と姿をくらましてしまうとんでもない事件です。
この事件、犯人は?犯人の目的は?フィリアはどうする?
……みたいな展開になるかと思えば、
新しく登場した退魔師と使い魔の二人組によってあっさり判明しました。
しかもこの二人組が退魔師として敵に大ダメージを与えるかと思えば、
ほとんどフィリアが解決してたので、
ただの解説役と盛り上げ役になってしまってたのが残念だった……。
敵の格が下がりまくっててヤバい
ちょっと残念だった退魔師と使い魔。
それよりもずっと残念だったのは事件の犯人である敵。
強キャラ感出してやってきたかと思えば、
フィリア相手に二回も人質を取って脅し、
最後にはあっさりやられるという。
前の巻で投獄された王子(フィリアの元婚約者)の身体を借りてやってきたのに……。
ロマンス、フィリアのロマンスを!!
浅田が欲しかった部分。
それはフィリアと殿下のロマンスです。
あんまりなかったので、本当に物足りない。
いや何としてもフィリアを助ける!という殿下の思いは熱かったんですけど、
もっと欲しかったんですよ!!
前の巻では妹:ミアの働きの描写が多かった所為で少なく、
今回は神隠し事件の犯人との戦闘や会話シーンによって少なかった。
次巻なのか、次巻でやってくれるのか……!!
最後に
ください、ロマンス。
今回は以上です。
ありがとうございました。