試し読みです。
それでは続きを読む、から感想です。
ヴィは、薬師の母親の見習いをしつつ、王都の貧民街で暮らしている。
ある日、貴族社会で暮らしていたヴィの姉が、赤い瞳の婚約者を連れて現れたーーと思った翌日には、その男を残したまま忽然と消えた。
ヴィと母は、行く当てのなくなった男を迎え入れるが、どうやら、彼は王子様だったらしく、その貧乏暮らしに、まるで別世界に飛び込んだかのような戸惑いぶり。
そして、それ以来、姉に迷惑を被った女たちが押しかけてくるわ、母も失踪してしまうわとトラブル続出!
解決の糸口は「薬」の調合にあった!?
薬見習いの娘と、捨てられた王子が極寒の地で生き抜く、雪降る街の逆境克服ファンタジー第1弾!
(あらすじより引用)
評価:★★★★★★★★★☆(9/10)
簡潔な感想
すごい。
語彙力がちょっと低くなりましたが、すごいと思ってしまいました。
具体的に何処が、となると登場人物……特に主人公と彼女のお母さんが強いところ。
彼女たちの振る舞いすべてに圧倒されそうになりました。
これぞ「強い女」っていう奴です。
事件は姉が持ってくる
いきなり帰ってきた姉が一緒に来た青年を家に置いて消えた。
……金品を根こそぎ奪って。
しかも帰ってきた理由は貴族の男たちを魅了し貴族学院をめちゃくちゃにしたから。
そして一緒に来た青年は姉が魅了した男の1人。
しかも王子。(追い出されたけど)
突然の出来事の連続に主人公:ヴィは思考が追いつかない。
この突然の出来事たちが主人公やお母さん、そして王子を事件に巻き込むこととなるのです……。
姉の起こした事件によって理不尽な仕打ちを受ける主人公たち
姉がやらかしたことの規模は凄まじいもので、
まず主人公たちの家に来た王子は姉に魅了され悪役令嬢モノの愚か王子よろしく婚約破棄宣言。
しかしそれに失敗し追い出されてしまった。
……それだけでも辛いのに、姉は金品を奪って失踪。
王子は主人公たちの家に放置されてしまったのです。
ただでさえ主人公たちの家は貧しいのに、最大級の爆弾を落として消えた姉。
めちゃくちゃです。
……これで済んだらどれだけ良かったことでしょう。
理不尽な仕打ちはまだまだ続くんじゃ。
いやこれからじゃ。
①姉に魅了された貴族に拉致され暴力を振るわれる
(ヴィは姉にそっくりだったので姉に間違えられたまま罵られ暴力を受ける)
②姉に婚約者を奪われた女性が主人公たちの家に押しかけて家を荒らして薬を強奪
(姉が魅了の効果のある薬や魔法を使った疑いがある、という理由で)
③解毒薬を作れと言われるも断った主人公のお母さんが牢屋に閉じ込められる
(そもそも事件の原因が魅了の薬によるものじゃないから解毒薬なんてない)
④有効な薬を作る方法があるかもしれない、と主人公たちが薬の材料を集めるも、医者たちが地域一帯の材料を根こそぎ奪っていった
(その後医者たちが飲ませた薬に毒性があることが分かるとお前の所為だと罵られる)
……酷い。
貴族だから、とかそういうの関係なく酷いです。
でもそれを乗り越えることができたのが主人公たちなのです。
1巻でよくここまでまとめられましたね。
すごい……。
最後に
次巻が気になります……。
もしかしたら買うかも。
今回は以上です。ありがとうございました。