試し読みです。
こちらの作品は
悪役令嬢モノではなく、ただただ令嬢が地味な男の子に恋をする
…というお話です。
転生もしていません。
最初から令嬢な主人公の恋愛物語です。
それでは続きを読む、からスタートです。
簡潔な感想
可愛らしい絵柄でさっぱりとしたタイトルだった為、
近年見られるスカッとざまぁ系かと思っていたのですが
読んでみると人間関係どころか人間そのものの恐怖が滲み出る作品でした。
中盤辺りから俺様王子の関係者(従者や婚約者たち)が勝手な思い込みによって主人公を追い詰めるシーンが多々出てきまして、
そこが読んでいて「あ～…」と納得しながらも
恐怖を覚えるところでした。
地味男子に一途な主人公
きっかけは主人公が地味男子:リオルに助けられたこと。
危険な植物に触れようとした主人公に注意をしてくれた彼に対して主人公が心を奪われる所から物語が始まります。
地味男子、とありますけど陰キャではありません。
地味というのは「田舎貴族の三男坊」という地位の低さと
「魔術に関して筆記だけはトップ」というイマイチさ
が合わさった結果です。
実際彼は見た目がパッとしないクールな頭脳キャラといった感じでした。
なのでそこまで悪くはないのです。
でも普段の冴えない感じから主人公以外の生徒から陰口を叩かれています。
そんな彼に恋した主人公なのですがもう暴走気味。
時々ちゃんとした会話が出来てないなんてこともありますし、
彼女の親友が彼を悪く言うと怒ったかと思えば
彼を褒めたら恋のライバル扱いをするというハチャメチャ具合。
悪い子ではないのです…とフォローを入れたくなるキャラです。
2人を阻む俺様王子
タイトルにもある通り、この作品には「俺様王子」なる人物が登場します。
かなり権力も名声もある人物。しかもイケメン。
…主人公が恋した地味男子とはまさに正反対。
彼が2人を邪魔するようになったのは主人公がリオルの為に手作りクッキーを持っていこうとしていた時。
突然彼女の持っていたクッキーを強奪。
それに怒った彼女を見て「自分にそんな態度を取るとはな…おもしれぇ女だ」と
往年の少女漫画等に見られる俺様男子ぶりを披露。
そこから彼女を「毛色の違う猫」と呼び度々彼女にアプローチを仕掛けてくるのです。
…往年の少女漫画等のように。
彼(俺様王子)なんですけど、
私的には「俺様じゃないんじゃないかなー…」と思いました。
やってること等をまとめて見てみると、
「ただただ身勝手かつ横暴な権力者」としか思えなかったからです。
やっぱり最初の強奪がよくなかったのではないかな、と思います。
最後に
恋愛物語ですが、ラブラブだったり甘々だったりすることはないです。
フェザータッチみたいな軽めの恋愛要素だと思います。
(主人公が些か暴走気味ではありますが…)
かるーく見たい方にはおすすめです。
ですが、序盤に述べた通り
人間関係等での辛い部分がありますのでご注意を。
今回は以上です。
ありがとうございました。
