残念令嬢の作者さんの作品です。
それでは続きを読む、から感想です。
貧乏男爵令嬢のノーラ・クランツは、夜会でアランという見知らぬ青年貴族から、突然、婚約破棄を言い渡される。
「誰? 婚約破棄って? そもそも婚約した覚えがないのだけれど」と内心で動揺するも、 今度はその貴族と同じ顔をしたエリアスと名乗る青年が、ノーラと婚約したいと詰め寄ってきて――?
街では「紺碧の歌姫」と呼ばれ、ゆくゆくは歌を仕事にして街で暮らそうと思っていたノーラは、
本人に秘密にされていた婚約によって、名門貴族カルム侯爵の双子たちに巻き込まれていく!
第8回ネット小説大賞受賞作。(あらすじより引用)
評価:★★★★★★★★★★(10/10)
簡潔な感想
残念令嬢の時もそうだったんですけど、
この方の書かれた作品はとにかく引っかかる部分(作品内以外での「ん?」となる部分)が見られずスムーズに読めます。
主人公のひねくれ具合、ライバルキャラも「いや、そこまで低レベルにはならんやろ……」となるぐらい愚かでもないという所……。
とにかく読みやすく面白いと思えた作品でした。
突然の婚約破棄宣言、……知らない人に
夜会でいきなり婚約破棄を宣言された主人公:ノーラ。
でも婚約破棄宣言をした男性はノーラの知らない人。そんな人にいきなり公開処刑のようなことをされてはたまったものじゃありません。
ただでさえ貴族が嫌いな彼女はテンションだだ下がりです。
その後すぐに男性の兄がノーラに求婚。
これまた知らない男性なのでノーラは受け入れるはずがない。
めちゃくちゃな状況の中、夜会は終了したのでした。
後に夜会で婚約破棄宣言をしてきた男性は本当にノーラの婚約者だった人だと分かり、
知らぬ間に婚約が結ばれ、知らぬ間に婚約者が他の令嬢に惚れ、知らぬ間に婚約破棄に至ってしまったと……。
全てノーラの知らぬ間に勝手に行われていたことだった為に、ノーラはますます貴族への嫌悪感を募らせていきます。
ぐいぐい来る双子の兄
元婚約者:アランの兄エリアスは夜会でノーラに求婚してから、ずっと彼女にべったり。
ノーラの買い物(食材購入)の荷物持ちをしたり、彼女と一緒にアイスを食べたり。
行動が上級貴族らしくない、と思われても気にしない彼。
ノーラが歌手として働いているお店(基本平民しか来ない店)にやってきて食事をしながら彼女の歌っている姿を見たりとかなりぐいぐい来るタイプです。
そんな彼にノーラは振り回されっぱなし。
巻き込まれ過ぎな主人公
とにかくアランとエリアス関連で事件に巻き込まれまくるノーラ。
ほとんどが彼らの婚約関連。
アランの婚約者に「未練がましい!近寄らないで!」と言われ、エリアスに想いを寄せる令嬢に毒を盛られる。
完全にとばっちりです。
まあそれも双子や友人の手助けをもらって解決するのですが。
話の持っていき方が本当に上手いんですよ、こちらの作者さんは。
最後に
本当に読んで損はないと思います。
おすすめです。
今回は以上です。
ありがとうございました。