幸せになってくれ!!!
それでは続きを読む、から感想です。
突然、第一王子から婚約解消を告げられた公爵令嬢ミレーヌ。
そのうえ彼は浮気しており、新しい恋人と結婚したいという。
王命を受けて、彼と政略的な婚約をしてから五年間、王妃に疎まれ虐げられながらも、つらい王子妃教育に必死に耐えてきた。
それなのに、待っていたのはこの仕打ち。
――もう私、こんな婚約者なんて忘れて、スッキリ幸せになってもいいですよね?
そう思ったミレーヌは元婚約者と決別し、新しい幸せな人生に向かって進みはじめて――?
薄幸だった公爵令嬢の、大逆転サクセスファンタジー!(あらすじより引用)
評価:★★★★★☆☆☆☆☆(5/10)
簡潔な感想
媚薬小説。
何が何でも媚薬。
こんなのでスッキリ幸せになれるのかミレーヌ!?
あとあらすじと少し話が異なるような……。
全ては媚薬に通ずるのさ……
- 最初に起こった婚約破棄イベント
- 主人公のお母様が過去に体験した事件
- 平民上がりの女の子(最初に王子と結婚すると言われてた子)が王子を呼び出した時
- 近隣国の王女(留学生)の妹が主人公と話をしていた時
……これ全てに「媚薬」が出てきてます。
何なのでしょう?この世界では媚薬の生産や利用が盛んなのでしょうか?
これラノベだからよかった?ものの、
ゲームだったらまずクソゲーオブザイヤーでネタとして取り上げられていたかもしれません。
(ジュースを渡して事に及ぶシーンが多かったので「ジュースに媚薬が入っているのではないか?」と言われていたエロゲがありましてな……)
媚薬ゲーならぬ媚薬小説。
全ての道はローマではなく媚薬に通ずるのでした。
登場人物ほとんどが丸く収まった感
こういう作品だと、最初に婚約破棄を申し出てきた王子が失脚してざまぁ……なんてのが定番。
ですがなんとこの作品、王子が失脚してません。
サンプルで読んだ限りでは
「何で婚約破棄したのに仕事押し付けてくんの?最悪……。」
だったんですけど、
読んでいくとどんどん王子が一生懸命勉強して、隣国の王女と交流を深めていって……
というような「もう一つのドラマ」が出来上がっていたのがすごい。
そして平民上がりの少女は、最初王子と婚約するはずが身分不相応で婚約できないという現実をぶつけられ、
王子と既成事実を作ろうと媚薬を使い出すのですが彼女もざまぁされず。
主人公たちにフォローしてもらって彼女なりの幸せを見つけたという結末に至りました。
物凄くいい話だなーって感じなのですが、
ちょっとタイトルやあらすじが紛らわしいかな、と思いました。
あのタイトルやあらすじだけだと、
「今まで自分を虐げてきた王子や王妃にざまぁしてやる!!」
って感じに受け取れてしまうんですよね。
だからそこが勿体無いかもしれない。
最後に
媚薬ノベルとは恐れ入りました。
私には到底できない芸当です。参りました。
今回は以上です。
ありがとうございました。