それでは続きを読む、から感想です。
男爵家の令嬢・チェルシーは、母・メディシーナや双子の妹・マーガレットに虐げられ、食事抜きやムチ打ちも当たり前の日々を過ごしていた。
けれど、12歳の誕生日を迎えたある日、スキルを鑑定してもらったら、新種のスキル【種子生成】に目覚めていて!?
新種のスキルを調査・研究するという名目で、鑑定士のグレンとともに王立研究所へ向かうことになったチェルシーだが――そこで待っていたのはお姫様みたいな生活!
とても広いお部屋に専属のメイド、ふかふかのお布団で眠って、魔力を増やすためにおいしいご飯を食べて……。
慣れない日々に戸惑いながらも、グレンやお世話係のトリスターノたちの協力を得て、果物や薬草、さらには精霊樹まで、チェルシーはさまざまな種を生み出していく。
しかし、様変わりした生活を送るチェルシーを、今までいじめてきたマーガレットが黙って見ているはずもなくて……?(あらすじより引用)
評価:★★★★★★★★☆☆(8/10)
簡潔な感想
ストーリー
シンデレラストーリー。
本当にシンデレラなノリのストーリーです。
序盤で継母たちに虐げられるシンデレラのように扱われる主人公:チェルシーが、
鑑定士:グレンに稀有なスキルを見出されるという「魔法」をかけてもらい、
(ついでに専属メイドたちに身なりを整えてもらうという「魔法」もかけてもらう)
新天地で伸び伸びと暮らしていくところ。
これはシンデレラですね。
だけど12時を過ぎても魔法は解けない。
当たり前ですね。
キャラ
主人公:チェルシーが基本受け身なのが気になるだけかな……。
まあ今までずっと家族に虐げられてきたからトラウマになっちゃってるし。
「え!?私こんなことをしてもらっていいんですか!?」
↓
「何仰ってるんですか!貴女はこのようなことをされるべきなのですよ!」By専属メイド
……って場面がちょっと多いかもしれない。
それもこれも家族の虐待が以下略。
二度と家には帰りません!
最初、このタイトルを見た時
「そりゃあ自分が伸び伸びと暮らしていける環境で活躍できたら帰りたいなんて思わないよね」
って思ってました。
そして最後まで読んだ後
「自身のスキルを人々の役に立てるようにする為なら、自分を虐げてきた家には帰らない!って考えになったんだな」
となりました。
というのも、チェルシーのスキル【種子生成】はチェルシー自身が望んだ種類、効能の植物の種子を生成することができるもの。
チェルシーが「かぼちゃの種を生成したい」と思えばかぼちゃの種ができます。
これを「毒のある植物の種を生成したい」に置き換えたら。
毒物を容易に生成でき、国や世界を危機に陥らせることが可能になります。
そうならないようにするには、チェルシーに憎しみなどの負の感情を募らせないようにするのが一番。
だからチェルシーは負の感情しか生み出さない家には二度と帰らない、と決断したのです。
ダブルミーニングとは言えないと思いますが、
「ああ、こういう事も踏まえてこのタイトルか」
と勝手に納得しました。
凄い、稀有なスキルだけど、チート風味がない
新しいかつ稀有なスキルを持つチェルシー。
だけど他の「チート」を取り扱ったラノベと違い、
周囲がやんややんやと持て囃したりしないので、
そこまで「うわー!チート覚醒!!」感がありませんでした。
種子生成って可愛いですし。
いや毒物の種子も生成できてしまう恐ろしいスキルでしたやん……。
最後に
可愛いノリだったので、比較的楽しく読めました。
今回は以上です。
ありがとうございました。