えらく派手な予感がしたので買いました。
- 簡潔な感想
- 主人公を含めて複数の転生悪役令嬢がいる世界
- ひたすら残念な令嬢になるよう頑張る主人公に協力する青年
- 婚約者(になる予定)の人がひたすら可哀想
- カラーリングについて述べられているからカラーで見たかったシーンが結構ある
- 最後に
それでは続きを読む、から感想です。
簡潔な感想
上手くまとまった素晴らしい作品だと思いました。
主人公は別にくどくないし、残念な方向に努力しているところはとても面白かったです。
ただちょっと残念だったのは、挿絵をカラーで見たかったかな……って所ですね。
その理由は後ほど述べます。
主人公を含めて複数の転生悪役令嬢がいる世界
主人公:イリスは悪役令嬢に転生した少女。
しかしこの世界には彼女の他にも転生した悪役令嬢が存在していたのです。
その理由は元ネタの乙女ゲームがナンバリングタイトルだからです。
合計4作品。因みにイリスは4作目の悪役令嬢です。
他3人の悪役令嬢は全員断罪敗北済み。
冤罪で咎められたり修道院にぶち込まれたり、隣国に隠居させられたりともう散々。
転生した悪役令嬢なら回避できるのでは?
……残念ながら「乙女ゲームの強制力」が強すぎる所為でどう足掻いても断罪敗北一直線。
3人目の悪役令嬢なんて乙女ゲーム主人公の恋を応援したのに断罪されたとかいう理不尽さ。
それではイリスは乙女ゲームの強制力が働いてしまったらどんな結末を迎えてしまうのか。
「死」です。
死んでしまいます。
うえきの法則のコロシアムかトーナメントみたいなイベントの時のペナルティのように理不尽かつ最悪な結末。
そんなのイリスは当然嫌。
でも回避を選ぶと「乙女ゲームの強制力」によって原作通り死んでしまう。
ならば「応戦」するしかない!
彼女の残念な戦いが始まりました。
ひたすら残念な令嬢になるよう頑張る主人公に協力する青年
顔に傷のメイクを施し、ぽっちゃり体型を装う為にめちゃくちゃ詰めたドレスを着用。
毎日毎日大量の肉料理を食べる。舞踏会には派手派手なドレスを着て両手に大きな肉を持つ。
見た目をひたすら残念にしていくイリス。
そんな彼女に協力する青年:ヘンリー。
彼は断罪敗北した悪役令嬢の身内で、「女よけが欲しかったから」という理由で主人公の残念令嬢計画に協力します。
利害の一致。世の中…いやフィクションは上手くできていますね。
いやフィクションだから当たり前でした。
婚約者(になる予定)の人がひたすら可哀想
イリスには悪役令嬢モノに必須アイテムのような婚約者(になる予定)が居ます。
彼は乙女ゲームの強制力故なのかは知りませんが
残念令嬢になっているイリスにガンガンアタックしてきます。
たとえ彼女が蜂のような黄色と黒の警戒色バリバリ、フワちゃんみたいなインパクト大なヘアスタイルをしていようと、
舞踏会に参加している人たちの前で彼女との婚約を堂々と宣言するあたり彼はどこかおかしいです。
悪役令嬢モノだと婚約者キャラって愚かに成り下がる傾向にあるのですが彼はそんな感じではありません。
しかも最後まで読むと彼の哀れな事情が明らかになるので更に可哀想。
彼は作中の最大の被害者でしょう。
カラーリングについて述べられているからカラーで見たかったシーンが結構ある
この作品は全体的に面白いし、素晴らしい作品です。
ですが残念な部分が1つだけあります。
「カラーで見たかったシーンが沢山ある」点です。
作中で
「警戒色バリバリのドレス」
「クリスマスツリーみたいなカラーリングのドレス」
「この髪色と目の色は主人公若しくは攻略キャラということだ」
とか色々述べられているのに、モノクロだとちょっと物足りない感がありますね。
せっかくだから見てみたかった。
そこだけ残念に思えました。
最後に
物凄く面白かったので、おすすめです。
回避ではなく応戦を選ぶ強め主人公が好きな人に是非ともおすすめしたい。
今回は以上です。
ありがとうございました。