耽美寄りな表紙だったので購入。
それでは続きを読む、から感想です。
断罪イベント直前のゲームに悪役令息として転生してしまったジョシュア。
このままでは最悪の破滅エンドが待っている。
今から折れるフラグはたった一つ。
ジョシュアの天敵・魔王イーヴァル攻略ルート、聖獣救済イベントのみだった。
なんとかケモミミ幼児に変化した聖獣を保護したものの、断罪イベントは強制発動。
濡れ衣を着せられ投獄される寸前に救い出してくれたのは、ジョシュアを破滅させるはずの魔王・イーヴァルで──。
悪役令息が魔王様からまさかの溺愛フラグ!?(あらすじより引用)
簡潔な感想
評価:★★★★★★☆☆☆☆(6/10)
ハイスペックで優しい魔王様に溺愛される作品でした。
私は以前より「溺愛モノはちょっと苦手だな……」と言ってたんですけど、
溺愛シーンは程々といった具合だったので難なく楽しく読めたと思います。
悪役令嬢モノをBLに置き換えた作品ですが、
世に溢れる悪役令嬢モノみたいにくどくなくてたいへん優しい作品でした。
ですが性的表現がありますので、苦手な方はご注意を。
悪役令嬢モノをBLに置き換えた作品
前述の通り、この作品は悪役令嬢モノをBLに置き換えています。
なのでタイトルに「悪役令息」という単語が入っています。
主人公:ジョシュアが転生した世界は乙女ゲームではなくBLゲーム。
何とこの世界では王妃が男性でも大丈夫なのです。
世継ぎ……。
流石作品内でクソゲーと言われるだけはある……を超えてゲームのキャラがおかしい
さてこのBLゲームの世界。
はっきり言うとクソゲーです。
プロローグで「イラスト、スチルは良いけどゲーム性とシナリオがクソ」と主人公に言われてしまっています。
彼曰くこのゲームをプレイすることは「苦痛」。
よくクソアニメや番組で視聴者たちが「懲役〇分(時間)」と言っていますが、
それに似たモノを彼は味わってしまったのでしょう。
そんなクソゲー世界に転生したジョシュアは突然婚約破棄からの断罪イベントに遭遇します。
よくある学級会レベルの理由で悪役令嬢を罵るイベントです。
転生していきなり断罪イベント。
しかも婚約者である王子はほぼ考えなしにジョシュアを責めている。
彼の追求にジョシュアが反論すると断罪イベントはグダグダに。
シナリオもキャラもおかしい。
まさにクソゲーです。
魔王様優しい
茶番に更に泥を投げ入れたような断罪イベントからジョシュアを救ってくれたのは、
「実は暗黒大陸の魔王」であるイーヴァルです。
彼は場を無理矢理鎮めただけでなく、ジョシュアとジョシュアが助けたカーバンクルのハナを自分の領地に匿ってくれました。
もう既に優しいです。
原作ゲームではイーヴァルによってジョシュアはアンデッドになったり酷い最期を迎えたりしていたので、勿論ジョシュアは警戒します。
でもジョシュアとハナに接する様子が敵意を感じられないということで、
次第に心を開いていきます。
本当に魔王様優しいです。
まあ周囲のキャラたちが常識なかったり抜けてるので、そこそこ優しいのがめちゃくちゃ優しく思えてしまうのでしょう。
ざまぁする為に周囲のキャラたち(ジョシュアにとって敵となるキャラ)の知能指数がめちゃくちゃ下げられてるのだと実感します。
所々表現が際どいので注意
純愛が入った悪役令嬢モノ(BL)なこの作品ですが、セリフの所々に際どい表現や言い回しが入っています。
夜のこととか攻略キャラの下半身事情とか……。
ラスト辺りの断罪返しでは可愛らしいカーバンクルのハナの口から直接ではありませんがとんでもないことが暴露されます。
挿絵ではラスト辺りで1枚あるだけなのですが、ご注意ください。
最後に
久しぶりに「悪役令嬢モノでよかった」と思えた作品でした。
いやあここ最近読んだ悪役令嬢モノが軒並「いやそれ悪役令嬢モノじゃなくてよくない!?」って感じのでしたから……。
今回は以上です。
ありがとうございました。