試し読みです。
それでは続きを読む、から感想です。
評価:★★★★★★★★★(9/10)
簡潔な感想
読みやすいし、不愉快な部分はまず見られない。
私は料理モノを「自身の自炊スキルの無さ」から敬遠していたのですがこの作品は楽しく読めました。
チートスキルではあるけど「ポイント制」だからTUEEEE要素は感じにくい。
登場人物もクセが強いわけではないけど没個性ではない部分も良かったと思います。
私は「チートスキルあるなら派手にしなきゃ!」派なんですけど、
この作品の世界観や雰囲気だと「まあこのくらいがちょうどいいよね」となってしまいました。
それだけしっぽタヌキ先生の描写が上手かったということですね。
異世界に2人トリップ→聖女騒ぎという流れ
接点が見られない2人の女性が異世界にトリップ。
……というと「聖女の魔力は万能です」チックですね。
しかしこちらは2人ともスキルに明らかな違いがあります。
主人公:シーナと一緒にトリップしてきた女の子は
「高ランクの聖魔法」など「いかにも聖女」と言わんばかりのスキル群。
一方シーナは「台所召喚」という地味なスキル1つのみ。
こうして一方は聖女、もう一方は田舎からやってきた女性として異世界で暮らすことになったのです。
地味なスキルだと思っていたけど超便利
さてシーナの持つ「台所召喚」というスキルについて。
このスキルは本当に台所を召喚できるスキルです。
でも別の場所(精神と時の部屋みたいな?)にワープするので、
あんまり多用できなさそうです。だって一瞬シーナが消えるんですから。
台所でするのは勿論料理。でも変わったシステムや制限があります。
それは「ポイント制」。
所持ポイントを消費して道具を作成したり使用したりして料理を作ることが可能です。
だからいきなり万能!ババーン!みたいなことはできないのです。
それがいい所ですね。
さらにすごいのは作った料理に宿った「効果」。
最初に彼女の料理を食べた騎士さんは身体能力が上昇。
素早く剣を操って相手を圧倒できる程ヤバい状態になります。
それだけでもすごいのに更にすごいのは「デトックス効果」も付与できること。
能力の所為でかなり苦しそうにしていた少年に台所で作った特製ドリンクを飲ませたら、
どす黒いものが彼から抜けていき超健康状態に!!
……つまりは、
「台所召喚というスキルはすごい!」ということですね。
(ほぼタイトルを読んだだけ)
変にageられる部分はなかったように思える
やはり聖女「じゃない方」だったので最初は皆さん(最初に出会った騎士さん以外)はシーナに辛辣でした。
でも彼女のスキルによって少しずつ見方が変わっていきます。
最初は田舎からやってきた女性という理由でシーナをバカにしていた騎士:アッシュも、
魔獣襲撃の時に負傷していた時に彼女のスキルで作られたドリンクによって回復したあと少し接し方が柔らかくなったように思えます。
他の騎士も彼女のドリンクに助けられたのでやはり少し優しく接してくれるようになっています。
あくまで接し方が優しくなっただけ、なので
まるで女神のようにシーナを褒め称えるなんてことはありませんでした。
そこは良かった……。
聖女は……
一方聖女として丁重に扱われている女の子は。
現在能力が開花出来ていない模様。
スキルは優れていても発揮出来なければ意味が無い。
そんな辛い状況に置かれています。
……これ、シーナの料理で何とかならないのでしょうか。
最後に
2巻も見てみたいと思います。
レビューの評判も良かったので楽しみです。
今回は以上です。
ありがとうございました。