あっ⋯⋯(察し)
表紙で残念イケメンの予感が……
それでは続きを読む、から感想です。
簡潔な感想
自分たちをモデルにした(というかそのまま)小説が大流行した所為で
主人公がベタ惚れしている婚約者が「その小説の悪役令嬢」として世間からバッシングを受けるのを阻止するお話です。
転生とか関係なしに、「現実とフィクションをごっちゃにした人々」に立ち向かうのです。
ちょっと視点が違います。
主人公は王子様(残念属性つき)
主人公:ヴィンセントは王子様。しかも完璧な王子。
……というのは世間から見て、そして建前です。
中身は婚約者にベタ惚れ、上手く行かないと心の中で口悪く悪態をつく。
残念属性つき王子なのです。
ナマモノ小説によって世間は大混乱
学園内……だけに留まらず、貴族たちの間でとある小説が大流行していました。
タイトルは「聖なる乙女は夜空に星を降らせる」(略して「乙星」)。
中身は乙女ゲーム風味な恋愛小説。ですが問題は作品の内容。
登場人物がみんな学園の生徒や関係者そのままだったのです。
もうこれはナマモノ同人誌の域です。
しかもモデルが王子たちなので作者は一発で不敬罪でしょう。
さらに困ったことに、王子がベタ惚れしている婚約者:エリザベスが「作品内で悪役令嬢として書かれている」。
そして世間は現実とフィクションの区別がついていないようでエリザベスを「主人公を虐める悪役令嬢」として認識してしまいます。
こんなの王子は黙っているわけには行きません。
かくして彼の「婚約者名誉回復作戦」が開始されたのでした。
ほぼ力技で事件解決
色々調査して犯人の目星がついた!……とかで推理ショーめいた展開を期待していたのですが。
ラストに犯人たちをあぶり出した後で犯人があっさりボロを出す様を招待された貴族たちに晒すという何とも強引かつ力技な解決を主人公たちはやってのけたのでした……。
調査中に出てきた魔石の加護どうこうはどうなったんですか……と私はモヤモヤしてました。
最後に
ストーリー終盤のあたりでKindleの画面下を見てみたら、
「70%」と表示されてまして。
あと30%はなんと番外編が3つぐらいと電子版特典が1つ。
もっと本編の情報量が欲しかったと感じます。
今回は以上です。
ありがとうございました。